滋賀/長浜 真宗大谷派浄願寺

滋賀県長浜市のお寺
-真宗大谷派浄願寺-


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●テーマ 全国水平社100回目の誕生日(204座)

2021(令和3)年3月1日

表紙
いよいよ浄願寺御遠忌法要に向けて、ひのすなお(日野直)さん作のポスターが完成しました。ご存知の通り、「蓮ちゃんといっしょに。」の作者(最後の頁参照)でもあります。今年の御遠忌の記念に本になります。また、3月14日(日)10:00〜 13:30〜浄願寺永代経法要の法話に来られます。皆さまぜひお参りください。
下寄講バージョン
住職記
部落差別問題等に関する協議会 企画会議          

■昨年10月1日、真宗大谷派が重要視する部落差別問題等に対し、被差別の当事者との交流を深めながら、各教区で解放運動にたずさわっておられる方々との共有を願いとする「部落差別問題等に関する協議会」に出席しました。(詳細は通信200座参照)

■引き続き今年1月21日14:00、「部落差別問題等に関する協議会 企画会議」に出席しました。(両日ともに長浜教務所 ZOOM会議)

【開催趣旨】 
 今年度から始まった「部落差別問題等に関する協議会」は、『仏説観無量寿経』序分「是旃陀羅」の語に関して、課題の共有と今後策定する施策を、全宗門を挙げて推進していくために設置されました。
 先般、10月1日に第1回が開催され、宗派各教区の教化事業の責任者(教化本部長等)や、部落差別問題をはじめとする解放運動に取り組んでいる責任者の出席の もと、「是旃陀羅」問題についての取り組みの 現状を弊部から報告し、それに基づき、議 論及び意見交換を行いました。
 このたび、本協議会の議論の方向性を整理 し、まとめていくことを目的に、協議会の出席者及び「是旃陀羅」の課題について継続的に取り組まれてきた方の中から6名を企画員とする、企画会議を設置いたしました。

■この開催趣旨にある企画員は、仙台教区、東京教区、名古屋教区、岡崎教区、長浜教区、九州教区の6名で構成され、このたび私も企画員になりました。

■導入の後14:40、岡田英治氏(部落解放同盟広島県連合会(以下 広島県連)委員長)から次のことを最終の願いとする発題がありました。

「是旃陀羅」を反面教師として残しておこうとすることに異を唱え、急がれる何らかの「現状変更」、さらに経典の読誦の停止は喫緊の課題等

■その後15:55、質疑応答の時間に私からは2015年4月18日に広島県連が水平社宣言を変更して朗読をされたことへの願い、またそれまでの契機、諸問題をたずね、その質疑に対して岡田氏は丁寧に応答くださいました。東本願寺に向けて厳しく指摘すると同時に、自らにもその問いを向け「現状変更」をされたことに改めて敬意を表した次第です。そして17:00、閉会となりました。

■最後に、当日のレジメに掲載された私からの問題提起をここに報告させて頂きます。これは10月1日の意見交換の時間にお話したことです。(加筆訂正あり)
 
 今、お経の読み方が根本から問われている。和田稠先生は「親鸞聖人はお経を読むのをやめた人です」と言われた。当時、比叡山では差別され、排除される者とはまったく無縁に朝廷や貴族たちによる法会にお経が読まれていた。実は親鸞聖人が比叡山を下りたということは、そのような形でお経を読むのをやめたということだと教えられた。しかし真宗寺院の現状もまた比叡山と同じようなことがあると思う。

 せめて、一巻の経をも、日に一度、皆々寄り合いて、よみ申せ『蓮如上人御一代記聞書』 真宗聖典902頁

 これが蓮如上人が勧められたお経の読み方であり、宗門が大切にしている対話ではないだろうか。久しく『観無量寿経』の中の「是旃陀羅」問題が課題になっているが、今の真宗大谷派をはじめ、仏教界の声明儀式ではまったく一方通行であり、そうである限りお経はやはり削除など絶対に許されない、ただ奉る権威的なものになる…。それはおおよそ対話とは程遠いものであると言わねばならない。釋尊こそ、このようなお経の読み方を願われているはずがない。「是旃陀羅」問題を通して、仏事の在り方を根本から考え、話し合っていきたいと思う。
青少幼年研修会が開催されました
1月30日 長浜教務所 大谷会館に於いて、講師に江馬雅臣氏(青少幼年センター幹事)を迎え「青少幼年教化と私」というテーマで青少幼年研修会が開催されました。(上写真)

↓講師からの言葉
●お寺は人と人とをつなぐ場
●お泊りでの子ども会で、ある子が私にこのように言ってくれた。「一番嬉しかったのは、自分の話を聞いてくれたことです」と。
●私の方が子どもたちから包まれている。
●手抜きしましょ。
●誰も自分のことをわかってくれないという子どもたちからの信号が聞こえますか。
●する(doing)、ある(being)。どちらも大事ですが、いのちはある(being)なのです。

○所感○
▼江馬雅臣さんは子どもたちとの時間の大切さを基に「私の方が子どもたちから包まれている」をはじめ暖かい言葉と問いかけをくださいました。▼また、ある班から出た「日曜学校というネーミングについて?」という発表に対して、江馬さんのお寺では「日曜学校」から「子ども同朋会」と改名し、お寺と学校の違いを忘れないでいたいと話されました。▼偶然にも今年の1月から浄願寺も「子ども同朋会」(日曜学校)とさせて頂いています。また他に素敵な名前があればぜひお知らせください。
編集後記
▼「1922(大正11 )年3月3日午後1時、 南梅吉委員長によって開会が告げられる…」の創立の産声から、今年3月3日が全国水平社の100回目の誕生日(100周年は来年)になります。▼この度「部落差別問題等に関する協議会 企画会議」のご縁を大事に受け止め、住職記にも書きました広島県連による水平社宣言の原文を変更して朗読されたことを思い、私も心して今年3月3日午後1時に朗読したいと思います。

▼何度も申し上げますが2017年6月15日、五村別院の茶所で、「是旃陀羅」問題というテーマで、推進員一日研修会がありました。最後、ある門徒さんの提案で広島県連の変更された水平社宣言を皆で朗読しました。今でもその時の響きが忘れられません。

▼そして、3月11日午後2時46分、東日本大震災から丸10年を迎えます。皆さまとともに「忘れない。あの日から、そしてこれからも。」と憶念させて頂きます。合掌

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