滋賀県長浜市のお寺
-真宗大谷派浄願寺-
●テーマ 宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要のご案内(212座)
2021(令和3)年11月1日
表紙
浄願寺 宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要 【趣意書】 実行委員長 中川勇
このたび、長浜教区内の下寄組(※十二ケ寺)寺族ならびに、知足山浄願寺門徒が心を一つにして『宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要』をお勤めすることとなりました。
宗祖親鸞聖人は、1262年(弘長2年)11月28日、その生涯を仏道に捧げ尽くし、90年の生涯を閉じられました。
それから750年が経過し、我が国では少子高齢化が進行し、社会全体には様々な格差が生じ、生活そのものにも歪みが出来、家族のつながりが弱くなり老後における不安や、大震災発生と原子力問題、更には国際テロ等で不安定な世界情勢が続き、国内外ともに深刻な出来事が日々繰り返されることが多くなっています。
このような時代情況であるからこそ、私たち一人ひとりが自身のかけがえのない「今」を取り戻し、連綿と私まで流れてき「いのち」の尊さに目覚め、本当に「人として生きる」という、私の思いを越えたいのち「無量寿」からの真実なる要求に応える生き方を、あらゆる人々と共に成就させていくことが願われているのではないでしょうか。
私たちは、「今、いのちがあなたを生きている」というテーマを問いとして、「人として生きる」という人間の根本問題を担って歩まれた宗祖親鸞聖人の願生浄土の仏道(教え)に世界の人々と共に出あい、その教えに集う新しい人間の交わりを生み出していくことを、宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要をお迎えする願いとして歩んで参ります。
この法要を機縁として、親鸞聖人の教えを伝える教化の拠点としての役割を果たすために、法要及び関連する整備事業等を行います。皆さまのご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。
合掌
3日間の日程
★浄願寺報恩講法要
11月19日(金)10:00〜
講師 高山崇氏 圓乗寺住職 山階
★下寄組報恩講法要 ※下参照
11月19日(金)13:30〜
11月20日(土)10:30〜(内勤め)
★下寄組御遠忌法要
11月20日(土)13:00〜
講師 酒井義一氏 東京教区 存明寺住職
★浄願寺御遠忌法要 11月21日(日)9:00〜 ※下参照
講師 酒井義一氏 東京教区 存明寺住職
下寄(しもより)組の由来
親鸞聖人のみ教が、湖北地方に伝わってきたのは、本願寺第三世覚如上人(1351年没)の南北朝時代の後期に始まると推定されています。しかし、本格的な発展は、第ハ世蓮如上人(1415〜1499年)・実如上人(第九世1525年没)・証如上人(第十世1554年没)などの戦国時代後期になります。
この時代、湖北では、長沢御坊福田寺を初めとする湖北十ケ寺連合が中心となって、農村の惣や郷をまとめあげて、本願寺に帰依すると共に織田信長などと戦いました。(一向一揆)
この十ケ寺連合と同時代に組織されていたのが、「下寄組」(「下寄衆」)十二ケ寺です。当時の「天文日記」(「証如上人日記」)によりますと、再三、本願寺の当番として上山している記録があります。 又、亨禄四年(1531年)六月二十六日付の証如上人の裏書のある十字の名号はじめ祖師聖人・蓮如上人・実如上人の御影像や証如上人自らの御寿像などがあります。 このように、下寄組は、証如上人とは密接な関係にあって、ご命日にちなんで「十三日講」とも呼ばれています。
その後、下寄組は湯次方とともに本願寺第十二世教如上人(東本願寺建立)を支援したことにより、上人より第十一世顯如上人や教如上人の御影像が下付され、しかも、上人が徳川家康と親しかったことから、葵の紋の使用を許されたとされています。昭和三十八年(1963年)までは、上人の御影像が毎月、十二ケ寺を回っていたのです。
また、下寄組の法宝物は坊主と門徒中の共有の「惣物」として報恩講の宿寺に巡回され、僧侶と門徒衆一体の講の姿を伝承して、四百七十年もの間、受け継がれてきたのです。
(細川行信先生 調・真宗 平成八年九月号・長浜市史2巻 参考)
浄願寺御遠忌法要次第
八時 お稚児様(相撲町東集会所集合・装束)
九時 法類法中様・親類法中様・各お宿集会(装束)
楽人様・花あかり様 各お宿(装束後集会)
表 白 知足山浄願寺住職 澤面宣了
敬って 阿弥陀如来、宗祖親鸞聖人、
三世十方の諸仏如来に申して白さく、
本日 ここに
宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要を厳修し奉る。
おもんみれば、浄願寺は京蓮坊宗玄により
天台宗の一寺院として建立され、
知足寺と称し、後に1496年、真宗寺院浄願寺となる。
以来、東には伊吹山がそびえ、
西からは琵琶湖が展かれるこの勝地にて、
念仏聞法の道場として、当山の法燈を受持し、
大悲弘通の助成に精進せん。
惟うに、社会から差別され虐げられてきた
「いし・かわら・つぶてのごとくなる」
小さき人々を「われら」と呼び、
重ねて、「蜎飛・蠕動の類」
小さきいのちを「われら」として生きられた親鸞聖人。
そしてその生涯において、
人間であることの深い悲しみと同時に、
その大いなる慶びを頂かれた親鸞聖人。
然れば、親鸞聖人にどこまでも背く自らを慙愧し奉る。
今ここに在す方々、またここに在さぬ方々、
還浄された故人、これから生まれ来る未来の人、
ならびに十方衆生のいのち。
そのようなすべてのほとけの子とあいともに
希わくは、仏閣ますます光輝して、
遠く濁世の迷闇を晴らさんことを
知足山浄願寺第二十三世 釋教宣
伏して懇願し奉る。三宝とこしなえに、哀愍摂護し給え
※蜎飛(けんぴ)…飛びまわる小虫 蠕動(ねんどう)…うごめくうじ虫
あとがき
■いよいよ、宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要が厳修されます。
■表紙の趣意書にある「家族のつながりが弱くなり老後における不安や、大震災発生と原子力問題、更には国際テロ等で不安定な世界情勢が続き、このような時代情況であるからこそ、私たち一人ひとりが」どう生きるのか、そのことが親鸞聖人から呼びかけられています。それは単なる心の修養ではなく、様々な社会問題が渦巻く「世界情勢」「時代状況」から、常に問い続けられている「私たち一人ひとり」の生き方の問題です。
■すべてのほとけの子とあいともに、皆々様、ぜひともお会いしたいです…。
どうぞご案内申し上げます。住職
▼下寄組、浄願寺御遠忌法要について詳細は住職におたずねください。
〒526-0017 滋賀県長浜市相撲町654
電話 : 0749-62-2101
携帯 : 090-5124-8314
メール : ren112.kaho801@docomo.ne.jp
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