合掌
▼１月２２日〜２３日、今年もまた湖北の２００年以上の法事（宝事）である二十二日講（まわり仏さん）に遇わせて頂き、謹んでお敬い申し上げます。
▼講師の玉樹惇様（八木浜 西照寺前住職）から、あらためて同じ下寄講ということからも、昨年の下寄講御遠忌と浄願寺御遠忌の円成に対しお祝いの言葉を頂きました。
▼講師からの教えの言葉です。
「仏説無量寿経の抑止門（おくしもん）は親心であり、唯除される者こそ救いのおめあてです。」
「生活の規律としてもあった鐘の響きから頂く、仏法味の有難い世界がある。」
「ふるさとは地名ではなく、親の願いが詰まっているところです。」
▼そしてこれらの教えと重ねて、スマホを使ってバックミュージックを流しながら次の２曲を歌ってくださいました。
「夕焼け小焼け」
夕焼け小焼けで日が暮れて
山のお寺の鐘がなる
おててつないでみなかえろう
からすといっしょにかえりましょ
「かあさんの歌」
かあさんが 夜なべをして
手袋あんでくれた
木枯し吹いちゃ 冷たかろうて
せっせとあんだだよ
ふるさとの便りはとどく
いろりのにおいがした
▼心に染み込むお話と歌を本当にありがとうございました。
（文責澤面）
再拝
一七八八年一月三十日、京都の大火により、第十九代乗如上人の時、東本願寺が焼失しました。その後、再建にあたって、国もとを離れ、お小屋(詰所)に合宿し、従事された湖北三郡のご門徒方の労苦に対して、本山より、御寿像（ごじゅぞう）と御書（ごしょ）が授与されました。これは今まで、先例もないことで、当時の代表の人々は、法義相続の願いをひとつに、乗如上人の御命日（二月二十二日）にちなみ、湖北三郡一円の二十二日講を組織されました。それ以来、毎年二十二日講の法要が勤まり、今日まで、二百年以上の歴史を重ねています。相撲町に於いても、毎年一月二十二日〜二十三日、浄願寺を御宿とし、勤められています。
↑お宿の浄願寺に提灯設置
↑お宿の浄願寺に提灯設置（夜）
↑右から、南無阿弥陀仏、乗如上人、教如上人の御影
↑講師 玉樹惇氏（八木浜 西照寺前住職）
↑会長の仲谷誠治氏よりお礼の言葉
▼この２〜３年特にこの２年間、ここらではほとんど雪が降りませんでしたが、それは琵琶湖にとっては生態系維持に不可欠な全層循環（琵琶湖の深呼吸）が出来なくなり（昨年はなんとか出来たそうですが）極めて危機的なことであると言われます。
▼そのことからこの冬の大雪はとてもありがたいことであり、あらためて、
「ごえんさん、この雪で琵琶湖は喜んどるんやで…」
と言われたあるご門徒さんを思い出しています。（下参照）
▼ＱＲコード、あるいはアドレスを読み取って頂くと、御遠忌法要のビデオ・写真がスマホ等でご覧になれます。また、ご不明な点がありましたら住職までおたずねください。
▼今月２月２６日は親鸞聖人に魅せられた小森龍邦師の一周忌です。そして、来月３月３日は差別から立ち上がられた全国水平社創立１００周年です。そのことについては、通信３月号で書かせて頂きます。また、全国水平社創立１００周年研修会（長浜教区）もご予定ください。ぜひお会いしましょう。
（詳細は仏事案内参照）
二十二日講の組織は湖北一市三郡を六つの地区に分けて構成されています。
１、旧長浜町
２、旧坂田郡西部（山西）
３、旧坂田郡東部（山東）
４、旧浅井郡東部（上組）
５、伊香郡一円
６、旧浅井郡西部（下組）
毎年十二月二十六日から翌一月八日まで、二幅の御影を双懸（そうけん）して「御越年（ごおつねん）法要」が営まれ、参詣された各組の代表者がここで供えられたお鏡（二十四枚）を分けて頂いて帰り、これに餅米をつき混ぜ「鏡割り法要」を厳修し、この御座にお参りした各集落の世話方は、頂いたお鏡に更に餅米をつき混ぜて必要な量のお鏡やお華来を作り、集落毎の「御巡化（ごじゅんけ）法要」をお勤めしてお供えを各戸に配られる仕組みになっています。
「御越年法要」はこの組織の一から六の順序でお勤まりになり、その後、一から三の組織で一幅の御影が、四から六の組織であと一幅の御影が御巡在になりますが、「鏡割りお講」は各組織のそれぞれ数カ所（概ね旧村落）で、営まれ、そのあと各集落への御巡在となる訳であります。
こうして、湖北二市二郡全ての御門徒が二十二日講の御縁にお遇いすることが出来るようになっています。今日、私たちはこの勝縁に遇い、乗如上人の御苦労、我がご先祖のご苦労と喜びの姿を偲びつつ、更に二百有余年連綿と伝えられてきた法悦の歴史を感じて、掌を合わす我が身の誇りと幸せを噛みしめたいものであります。
二十二日講参考資料より
※佐藤義成様（湯次 満徳寺住職）から頂きました。
※佐藤義成様（湯次 満徳寺住職）から頂きました。
